中村哲さんの「天、共に在り」を読んで世界を見る視点が変わった【堀・30】

1984年からアフガニスタンで支援活動を続ける、医師中村哲さんの著書です。アフガニスタンはもともと農耕や牧畜業が主な国ですが、大干ばつが起きて農地が砂漠化してしまい、生活出来なくなってしまう人で溢れました。貧困によって助かるはずの命が失われたり、内戦も同時期に起こって難民になったり兵士になったりする人もいました。中村さんは人々の治療に当たっていたのですが、日々の惨状を見ているうちに、不毛の大地となってしまった環境を変えないことにはどうにもならないと思ったそうです。2000年頃からは独学で灌漑について学んだり、地元の人々と協力しながら作業を進め、総計1600本の井戸を掘り、25kmに及ぶ用水路を建設しました。写真が載っているのですが、土埃だけの何もない砂漠だった土地が、10数年後に緑で溢れているのを見て驚きました。この本から、中村さんのお金や名誉のためではなく、ただ困っている人を助けたいというシンプルな思いが一貫して伝わってきました。その思いからスタートして、沢山の人々の生活が変わっていく大きなエネルギーを感じました。物質的に恵まれていても、小さなことにくよくよしがちだった自分ですが、この本を読んで、自分がいる狭い世界だけにとらわれて物事を見ているより、視野を広く持って、その時その時で最善を尽くしていきたいという考えを持つことができるようになりました。http://mastersunion.com/